NFTの需要拡大に伴い、現在の市場には様々な特徴を備えたNFTマーケットプレイスが数多く存在します。そしてその中でもNFT出品時のガス代削減に成功したRaribleは特に注目を集めており、独自トークンといった機能も大きな人気を獲得しているのです。
そこで本記事では、Raribleのアカウント発行からコストを削減して出品する方法までを詳しく見ていきましょう。
マーケットプレイスのガス代とは
ブロックチェーンにおける取引は新たなブロックを作成する際に、「マイニング」という演算処理が必要となります。また、その作業を行うエンジニアを「マイナー」と呼んでおり、独自のコンピューターを用いて膨大な取引量を処理しているのです。
ただし、マイナーはボランティアで活動しているわけではないため、自身の希望する取引を遂行してもらうにはガス代という手数料を支払わなくてはなりません。具体的な発生タイミングは以下の通りですが、ブロックチェーン上で何かしらの操作を行う際はほとんどの場合発生すると思った方が良いでしょう。
- NFTを購入・売却する
- NFTを第三者に譲渡する
- 仮想通貨の送金決済
- ゲームにおけるNFTアイテムの獲得
一方、ブロックチェーンの処理能力が高くマイナーの手間がかからなけば、ガス代の低減、あるいはゼロ円にすることも可能です。実際のところ需要拡大に伴い数万円規模にまで高騰していたことから、削減に成功したRaribleの注目度が高まるのも当然といえるでしょう。
NFTをRaribleで出品すると無料
Raribleはこれまでクリエイターがガス代を負担する仕組みを採用していたため、事前にイーサリアムを準備しなければならない上に、そもそも売れるかどうか分からない作品のコストが高騰する問題がありました。しかし、2021年10月より実装を始めた「lazy mining」という新機能は、ガス代の負担を購入者に限定することでより出品しやすい環境を作りだしています。
Raribleのメリット
Raribleはlazy mintingをローンチしたことにより、これまでよりも格段にNFTが発行しやすいマーケットプレイスに進化しました。そこでここからは、その他に享受できる2つのメリットにも焦点をあてていきましょう。
独自トークンRARIがもらえる
RARIとはRaribleが発行している独自のトークンであり、ビットコインやイーサリアムのように需要や供給量といった状況に応じて資産価値が変動します。そして、保有しておけば価格が高騰した際に利益が得られるのはもちろん、Raribleが検討する新サービスを採用するかどうかの投票権が与えられるのです。
残念ながら国内で取り扱っている取引所は現状存在しませんが、海外資本のUniswapやRaribleが行うAirdropというキャンペーンを活用すれば、誰でも手に入れることができます。ただし、仮想通貨はドルや円のような法定通貨に比べて流動性が低いため、相場のアップダウンが激しい点には注意しましょう。
比較的安くNFTが購入できる
Raribleでは数多くのNFTが出品されていますが、比較的安価な料金設定となっています。中には0.01ETHという低価格のアイテムもあるため、資金が潤沢に用意できない方でも気軽に取り組めるでしょう。
もちろん作品のクオリティによっては購入価格よりも高額で転売できる可能性もゼロではありません。したがって、Raribleを利用する際は定期的に新たなNFTがないかをチェックしてみて下さい。
Raribleのデメリット
Raribleはガス代無料でNFTが発行できる上に、独自トークンや安価な価格相場といったメリットを備えています。ただし、利用する際は押さえておくべきデメリットも少なからず存在するため、個々から解説する内容をきちんと把握しておきましょう。
日本語に対応しきれていないページがある
Raribleは米国企業が運営するマーケットプレイスであることから、ローンチ当初は完全に英語のみで展開されていました。しかし、現在は日本人投資家に向けた日本語対応も行っており、全く英語が分からずとも利用できるでしょう。
ただし、公式サイトの全てが日本語対応というわけではなく、文法がおかしな翻訳となっている箇所も少なくはないため、多少の不便さは感じてしまうかもしれません。もし不安を感じる場合は、この後解説する具体的な方法を参考にしてみて下さい。
イーサリアムとWETH以外に対応していない
NFTマーケットプレイスは採用しているブロックチェーンのスペックによって対応通貨が異なっています。たとえば、仮想通貨取引所も運営しているコインチェックNFTは10種類以上もの通貨で取引できることから、効率的な運用においては重要なポイントといえるでしょう。
一方、RaribleはイーサリアムとWETHという2種類にしか対応しておらず、選択肢が少ないデメリットとなっています。
Raribleで出品する方法
Raribleの概要に触れてきたところで、ここからは実際の画像を交えながらNFTを出品する方法を解説します。初心者でも簡単に扱えるインターフェイスであるため、これまで経験がないという方も積極的にチャレンジしてみて下さい。
アカウントの発行
まずはRaribleにおけるユーザーアカウントを発行していきましょう。公式サイトにアクセスして「Sign In」をクリックします。
参照:Rarible
次に下図の画面で現在使用しているオンラインウォレットを選択して下さい。様々な種類が存在しますが、もしこの段階で保有していない場合はMetamaskを開設しておきましょう。
業界最大の知名度と信頼性を誇るため、初心者にもおすすめです。
参照:Rarible
Metamaskを選ぶと以下の通り自身のアカウント名が表示されるため、一言一句正しいかどうかを確認していきます。もし問題がなければ、画面右下の「次へ」をクリックして下さい。
参照:Rarible
下図であらためて情報を確認したら、「接続」を選択してRaribleとオンラインウォレットを紐づけます。
参照:Rarible
以上でアカウント発行は完了です。オンラインウォレットの開設を含めても正味10~20分程度で完結するため、ちょっとした時間があれば済ませられるでしょう。
出品方法
アカウントを手に入れた後は、実際に自身のデジタルコンテンツを出品する作業に入ります。まずはトップ画面右上の「作成する」をクリックしましょう。
参照:Rarible
次に1つのアイテムだけを発行する「シングル」か複数発行の「マルチ」を選択して下さい。
参照:Rarible
そして「Choose File」から自身が出品したいNFTの素材となるデジタルコンテンツを選びましょう。
参照:Rarible
無事アップロードできれば、下図画面で販売価格や名前といった情報を入力します。
参照:Rarible
次に「Create item」をクリックしてオンラインウォレットを起動させたら、「売り注文を承認する」を選択して出品作業は完了です。
参照:Rarible
特に難しい手順はないため、初心者でも簡単に行えるでしょう。この時点でガス代は発生しないため、気軽な気持ちで取り組んで下さい。
RaribleでNFTを購入する方法
ここからはNFTを購入する方法についても確認しておきましょう。ガス代はかかってしまいますが、出品と同様に押さえておくべき知識です。
まずはトップ画面から気になるNFTを見つけて、詳細画面を開きます。次に通常購入の「buy」かオークション形式の「bid」を選択しますが、出品者によってはbidしか対応していない場合もあるため、その点には注意して下さい。
参照:Rarible
そしていずれかの購入ボタンをクリックすればオンラインウォレットが起動するため、ガス代と価格分のイーサリアムを支払えば完了です。
まとめ
RaribleはOpenseaに並ぶ知名度を誇るNFTマーケットプレイスであり、安価な価格でチャレンジできる初心者向きのプラットフォームです。また、独自トークンであるRARIは毎週数万枚単位で発行されていることから、今後も更なる価格高騰やアクティブユーザーの増加も見込めるでしょう。
公式サイトも見やすく、徐々に日本語対応も拡充されているため、NFTにチャレンジしたい方はぜひ無料アカウントの発行からスタートしてみて下さい。