近年、世界的需要を獲得しているNFTマーケットプレイス「OpenSea」ですが、日本の利用者の中にはどのよう見ればいいのか分からないことがあって困っている方もいると思います。そこで本記事ではOpenSeaの中で見方が分かりにくいようなものを、画像付きで分かりやすく解説していきます。
OpenSeaとは?
ここではまず、Openseaの基本概要や規模を確認しておきましょう。
世界最大級のNFTマーケットプレイス
OpenSeaは世界最大規模のNFTマーケットプレイスであり、全体売上の9割以上を占める業界のトッププレイヤーです。主な機能としてはNFT (Non-Fungible Token) の発行、あるいは取引ですが、ユーザビリティの高い仕様となっていることから、初心者でも扱いやすい利便性も備えています。
急成長を遂げている
OpenSeaはプラットフォームがローンチされて以来、NFTの需要拡大に比例して急激な成長を遂げています。たとえば、2021年7月にはベンチャーキャピタルから約15億ドルの評価を受け、約1億ドルの資金調達をしたことが発表されました。
さらに、2021年8月には取引額が約33億ドルとなり、これは前月比10倍以上の成長率となっています。そういった飛躍的な成長の背景として考えられるのは、新型コロナウイルスによる巣篭りでインターネットに触れる機会が増加、そしてNFTがSNSの拡散に特化した機能を持っていることの2点です。
また、Openseaは従来問題視されていたガス代高騰のソリューションとなるPolygonの実装にも着手していることから、今後もユーザーニーズにあわせたサービスを展開し、発展を継続していくことが予想されています。
著名人の作品を購入できる
NFTマーケットプレイスはあらゆる人物に開かれたプラットフォームであるため、著名人がNFTを発行するケースも少なくありません。そしてその中でもOpenseaは特に知名度が高いことから、他のマーケットプレイスよりも頻度が高い傾向です。
OpenSeaの特徴
ここでは、業界最大手のNFTマーケットプレイスであるOpenseaの特徴について見ていきましょう。先ほど触れた通り、初心者にも扱いやすい仕様となっているため、現在NFTを検討している方は是非参考にして下さい。
多彩なブロックチェーンと対応している
OpenSeaは、Klaytnton、Polygon(Matin)やTezosといった複数のブロックチェーンに対応している特徴を持っています。これによって、イーサリアムのブロックチェーンで大きな問題であった高いガス代の問題解決はもちろん、OpenSea内で取り扱うNFTがより幅広くなりました。
したがって、お目当てのNFTが見つからない方はまずOpenSeaで日々色々なNFTを見ることから始めてみるのがおすすめです。
無料でNFTを作成できる
OpenSeaの特徴の2つ目として挙げられるのが、無料でNFTを発行できることです。通常のNFTマーケットプレイスでは、発行する際にその利用しているブロックチェーンへの支払い手数料であるガス代が発生し、高額なコストを支払うということが頻繁に発生します。
しかしながら、OpenSeaではそういった出費を気にする必要はなく、気軽にNFTを発行することができます。
販売方法は主に2種類ある
OpenSeaには2種類の販売方法があり、あらかじめ販売者が「固定価格」を決定して、通常のECサイトと同じように購入者を募る方法が一般的です。ただし、販売後の価格変更は価格の低下だけ認められており、価格を引き上げる変更は認められていない点には注意しましょう。
そしてもう1つがオークションによる販売形式です。こちらは販売を開始した後、価格競争によって価格が決定する仕組みとなっており、購入希望者が多いNFTほど高い価格で落札されます。したがって、アイテムが良質であれば高値がつく一方、価値が見出されなければ固定価格よりも低い価格で販売することになってしまうため、あくまでも自身の作品を客観的に分析するスキルも問われるでしょう。
基本的な見方
ここからは、検索方法やアカウントプロフィールといった、Openseaの基本的な見方を解説していきます。
NFTの検索方法
OpenSeaは膨大なアイテムを取り扱っているため、魅力的なNFTを見つけることが難しいと思われるかもしれません。しかし、OpenSeaは一番最初の画面に表示されている「探索」というボタンをクリックすれば、誰でも簡単に目当てのアイテムを見つけることが可能です。
参照:opensea
また、探しているものが既にわかっているのであれば、上部の検索バーで直接キーワードによる検索ができます。
参照:opensea
一方、特定の条件による絞り込みで検索したい場合は、ページの左側にある「フィルター」の欄にある「ステータス」から「今すぐ購入」もしくは「オークション」を選択してみましょう。
参照:opensea
そこから更に絞り込みを掛けたい場合は、ページ右上にある「Sort by」をクリックして最近のもの、価格、特に見られているもの、お気に入りされているものなどを選択してみましょう。
参照:opensea
以下のようにランキング形式で閲覧すれば、当該NFTが過去や現時点で人気があるのかを確認できます。ページ右上の「Status」をクリックしてから「Rankings」を選択しましょう。
参照:opensea
アカウントプロフィールにNFTを表示させる
OpenSeaアカウントのプロフィールは、ユーザーの暗号化されたウォレットへの窓口であり、ウォレット内に存在する個性的なNFTを全て見ることができます。一方、以下2つの理由によって正しくプロフィールに表示されないケースもあるため、そういった場合はそれぞれの対処法を参考にしてみて下さい。
- ウォレットが正常に接続されていない
この場合、一度ブラウザを閉じてみれば改善されることが多くなっています。また、複数のウォレットを所有している場合には自身のウォレットへ正常に接続されているかを全て確認してみましょう。
- トランザクションを完了したばかりなため、購入されたNFTが表示されない
イーサリアムのブロックチェーンは常に世界中の人々から利用されているため、トランザクションの完了に時間がかかる可能性があります。その場合には少し時間を置いてから再度確認するか、Etherscanでトランザクションを検索してみましょう。
アカウントの通知設定を変更
OpenSeaからの通知が煩わしいと感じる場合、通知設定を変更すれば解消できます。デフォルトの状態では通知設定は制限されていますが、設定を変更したい場合は以下を参考にして下さい。
まずアカウントページの「Settings」をクリックして、受け取る通知の種類を変更します。
参照:opensea
その後にページ左側の「Notifications」を選択し、変更したい通知を選んで設定してください。
参照:opensea
また、このページでは以下のような設定を変更できます。
- アイテム販売
- 入札
- 価格変更
- オークション終了
- アウトビッド
- リファラル
- 所有資産の更新
- 購入
- OpenSeaからのニュース
さらにはこのページで「最小入札額のしきい値」も変更可能です。
参照:opensea
購入に関する見方
ここからは、購入に関する画面の見方について見ていきましょう。
固定価格を表示する方法
OpenSeaではオークション形式ではなく固定価格で購入することができます。まずアイテムを選択し、「Buy Now」を選択しましょう。
参照:opensea
トランザクションが完了すると、購入したアイテムは自身のウォレットに転送され、NFTの販売者が購入代金を受け取ります。
購入履歴を確認する方法
全てのNFTには所有者、発行者、それに伴う様々な履歴が存在し、その情報である「provenance」は各ブロックチェーン上で確認できます。
参照:opensea
上図箇所をクリックすると以下のようなNFTの情報が表示されていきます。
- 契約アドレス
- トークンID
- トークンの規格
- 存在しているブロックチェーン
- メタデータ
参照:opensea
これらのデータはNFTの安全性等が判断できるため、事前にチェックしておくようにしましょう。
その他の見方
ここからは、その他の情報を見る方法を解説していきます。NFTを運用する上では重要な要素であるため、きちんと押さえておきましょう。
NFTの売上の確認方法
イーサリアムブロックチェーンはトランザクションを検索する上でも便利なツールです。以下のようにイーサスキャンで自身のウォレットアドレスを検索すると、トークンの残高が確認可能であり、トランザクションハッシュを入力するとトランザクション履歴が表示されます。
参照:Etherscan
また、Metamaskでこのような情報を確認したい場合は以下を参考して下さい。拡張機能のアイコンをクリックした後に、3点ドットを選択、「Etherscanで表示」からEtherscanでトークンの残高とトランザクション履歴を表示します。
参照:metamask
polygonで資金を確認する方法
Polygonはイーサリアム、USDコイン、DAI等のイーサリアム通貨を用いて、スケーラブル且つ安全性の高い取引が行えるブロックチェーンです。そして、Polygonでの資金はOpenSeaのページ右上にあるウォレットアイコンに移動すれば確認できますが、Polygonscanのページ上でもチェックできます。
まず、Polygonscan.comにアクセスして、Etherscanで利用しているアドレスと同じものをこちらで検索しましょう。
参照:polygonscan
Etherscanでトランザクションハッシュを確認する方法
EtherscanかPlygonscanに存在するトランザクションハッシュを検索することで、OpenSeaの利用中に発生した問題を解決することができます。参考までに、トランザクションハッシュとはブロックチェーン上に存在する各トランザクションを記録しているIDのことを指すため、初心者はきちんと押さえておきましょう。
具体的な方法としては、Etherscanのページの検索バーでOpenSeaウォレットアドレスをコピーして検索するだけです。
参照:Etherscan
そうするとページ左下の「Txn Hash」にトランザクションハッシュが表示されます。
参照:Etherscan
まとめ
OpenSeaは世界的に利用されているNFTマーケットプレイスであり、日本からでも数多くのNFTにアクセス、取引をすることができます。そしてOpenSeaのユーザーインターフェイスは所々において、日本語翻訳されているため、基本的な操作については比較的分かりやすい仕様です。
しかし、そういった環境の中でも操作方法が分からないという可能性はゼロではありませんので、是非本記事の内容を参考にしながら取引してみて下さい。