NFTは複製できる?NFTで得られる唯一性の本当の意味を解説

これまで改ざんや複製が容易だったデジタルコンテンツに、唯一性を付与して資産に昇華することのできるNFTは、現在最も注目されているクリプトアセットの1つといっても良いでしょう。

ただし、その「唯一性」の本当の意味を理解していなければ、最悪の場合「NFTの複製版」を購入してしまう可能性すらあるのです。そこで今回は、改ざんが不可能なはずのNFTの複製について、そして唯一性が指す本当の意味を解説します。

NFTの機能とは

NFT 機能

NFTがもたらす唯一性の本来の意味を理解するために、まずは基本的な機能を確認していきましょう。

デジタルコンテンツを置換できる

NFTはデジタルイラストやVRアート、デジタル写真といった素材だけでなく、絵画やフィルム写真等のアナログ素材もスキャンして置換することが可能です。
また、その際にブロックチェーン上で利用されているNFTのベースはERC721、あるいはERC1155というトークン規格であり、IDや発行者、所有者等の固有情報を付与するプログラムが施されています。

NFTとして保管する

プラットフォームの進化やツールの誕生によって、現在は誰にでもデジタルコンテンツをNFT化できます。
ただ、具体的にどのような保管がされているかはあまり知らない人がほとんどです。そこで次は、NFTを保管する3つの方法を見ていきましょう。

ブロックチェーン上

NFTはブロックチェーンを利用して構築する技術であり、もちろんそのままブロックチェーン上で保管することも可能です。また、一見すると大変スムーズなように思われるため、代表的な保管方法として認識している方も少なくありません。

しかし、実はそういった運用を行う団体やマーケットプレイスは比較的少数派であることから、ユーザーのイメージとは少々異なった実態となっています。

IPFS

IPFSはNFTの保管場所として頻繁に利用されています。ここではまずIPFSの概要について押さえておきましょう。

InterPlanetary File System(IPFS)とはブロックチェーンのベースになっているP2Pネットワークを利用したプロトコルであり、コンテンツがどれだけ変更、追加されてもURLが固定されているHTTPとは反対に、コンテンツが変化する度に新たなURL(ID)が付与される仕組みです。
したがって、Aという文字を追記すれば、変更前と後では全く別のURLが割り当てられるということになります。
そして、そういった性質はNFTと大変相性が良く、URL自体をトークンに付随するメタデータの保存先に活用して、改ざん等の防止に役立てているのです。
また、IPFSによる保管はマーケットプレイスによってオフチェーンと称されることもあるため、あわせて覚えておきましょう。

マーケットプレイスのサーバー

マーケットプレイスの中には、自社が保有しているサーバーでNFTを一元管理しているケースもあります。
運営側にとってはメンテナンス等が行いやすく、ユーザーは簡単に閲覧とウォレットへの出し入れが可能となる一方、万が一プラットフォームに甚大なトラブルが発生した場合には、全てのNFTが消失してしまうリスクには注意して下さい。

デジタルコンテンツを唯一無二の資産にする

IPFSにNFTを置いておけば、不正に手が加えられた履歴がIDに記録されるため、実質改ざん等は不可能です。
また、ブロックチェーン上でも非中央集権管理によって全ノードが取引記録を閲覧可能であることから、NFT自体に付与された「発行者・所有者・識別ID」といった固有情報は強固なセキュリティによって守られているといえるでしょう。

そういった仕組みによって、通常のデジタルコンテンツはこの世で一点物の資産となり、美術館の展示絵画等と同等の価値が付くようになっているのです。

NFTの複製とは

NFT 複製

ここからは、ユーザーにとって最も気になるNFTの複製についてを解説します。改ざん不可能というNFTの特性を考えれば大いに矛盾する内容ですが、その点にこそ本来の唯一性が深く絡んでくるため、きちんと押さえておきましょう。

NFTが担保するのは作品のデータと所有者の関係性

NFTは固有IDや発行者をメタデータとして半永久的に記録できますが、実際に担保しているのは以下の情報になります。

  • 現在所有しているのは誰か
  • 誰が発行したのか
  • 固有ID

したがって、「Aという人物が保有しているNFT」がブラウザ上で公開されていれば、スクリーンショット、あるいは精巧なコピーコンテンツを作成して、そのデータをNFT化することができてしまうのです。
このことから、NFTが担保している唯一性はNFT化されたアイテムの複製を防止することではなく、「誰が所有しているか、どのような手を渡って譲渡されてきたか」という証明自体ということを認識しておかなくてはなりません。

NFTを複製する方法

次はNFTが複製される具体的な方法を見ていきましょう。自身がフェイクを購入しないためにも、是非参考にして下さい。

ブラウザ上でスクリーンショット

ブラウザ上に表示されたNFTアートをそのままスクリーンショットすれば、誰にでも簡単にNFT化して複製を販売することが可能です。
そのため、ウェブ上に公開されているbeepleやバンクシーのNFTですら複製される可能性があり、無名クリエイターが自身のサイトで販売している作品も「自分の物として」売却できます。

ただし、高値が付きやすい著名アーティストの作品はマーケットプレイスやメディアが大々的にPRする傾向があることから、通常のNFTと同じようにひっそりと販売されていれば、明確な違和感を覚えるはずです。

3Dアート等をそのまま真似して制作

3DアートやVRなら複製のリスクが低そうにも思えますが、同じツールを利用してそっくりなものを制作すればいとも簡単に自分のNFTとして販売できるでしょう。

実際のところ知名度の低い作品は露出も少なく、ユーザーの手で同じ見た目のオリジナルがあるかどうかを探すことが難しいことから、被害にあったクリエイターにとっては自身の知的財産を侵害されるに等しい行為です。

NFTはデータと所有者を証明できる技術

NFT データ 所有者
ここまで解説した内容を踏まえて、NFTが担保する唯一性とは「作品のデータと所有者」といった情報の保護を指しており、残念ながら「複製の防止」を担保するものではありません。

ただし、ここで注意したいのは複製が可能だからといってNFTの技術的価値が大きく損なわれるわけではない、ということです。証明書が付いている本物のモナリザを模したレプリカが多く出回っていたのと同じように、たとえ複製が制作されようとも、実在する発行者やNFT化の日次等を参照すれば、オリジナルかどうかの判別自体はできます。

また、NFTはその他にも様々な機能や効果を備えているため、著作権や複製自体を防止する仕組みがあるに越したことはないにしろ、今後もその有用性が揺らぐことはないといえるでしょう。

まとめ

本記事ではNFTの複製について、そして具体的な方法を解説してきました。NFTの唯一性は発行者や所有者といった情報を保護することによって確立されており、もし自身が保有しているNFTとそっくりなデザインが販売されているとしても、どちらがオリジナルかの証明自体は可能です。
また、複製が作られるリスクがあるとしても、NFTが市場における革新的な技術であることに変わりはありませんので、現在チャレンジしようとしている方は、安心して自分好みの作品を購入してみて下さい。

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