本やマンガなどのデジタル流通を手がける株式会社メディアドゥは、ファンがNFTを購入・取引できるプラットフォーム「Fan Top」のサービスを開始しました。
Fan Topとは

メディアドゥは10月12日に会見を開き、プラットフォーム「Fan Top」の概要を説明。Fan TopはIP(知的財産)ホルダーなどの事業者がデジタルファンアイテムを提供し、世界中のファンがアイテムを自由に取引できるマーケットプレイスです。
各コンテンツのファンがデジタル上のファンアイテムの収集・鑑賞、ファン同士の共有・譲渡・売買を最大限に楽しめます。
これまではフィジカルの世界が主流だったファンアイテムを集める喜びをデジタル上でできるように、フィジカルとデジタルを融合しアップデートする試みです。
Fan Topのユーザーは、クレジットカードを利用して法定通貨(日本円)でのみ購入・取引できます。
メディアドゥは、北米でNFT事業を拡大しているDapper Labs(ダッパー・ラボ)社が開発したブロックチェーンの「FLOW」をFan Topの基盤に採用。すべてのファンアイテムは入手するとすぐにユーザーの費用負担なく保有者情報がブロックチェーン上に書き込まれ、NFT化されます。
保有者情報がブロックチェーン上で公開されるため、自分と同じようなNFTを持つ人々や友人のコレクションを覗くこともできます。
Fan Topはサービス開始と同時に各種NFTファンアイテムの販売を開始。なかでも全国の書店で販売される紙の出版物の特典でNFTアイテムがもらえる「NFTデジタル特典サービス」がFan Topの大きな特徴の1つです。
年内にもスマホアプリをローンチ予定
Dapper Labsの事業を拡大させたのは、同社が運営する「NBA Top Shot」で、NBA(全米プロバスケットボール)選手のデジタル・トレーディングカードをFLOWブロックチェーンで扱うプラットフォームです。
ユーザーは「Moment」と呼ばれる15秒程度のNBA選手のハイライト動画が入ったパッケージの購入・取引が可能です。
メディアドゥは年内にも、スマートフォンアプリをローンチする予定。ユーザーは購入したNFTを3D、AR(拡張現実)、VR空間で閲覧できます。
また、1800万人ものユーザーを抱えるアニメコミュニティのMyAnimeList(マイアニメリスト)と連携して、FanTop上で展開されるNFTをグローバルに流通させる施策も検討するそうです。
FanTopのOEM提供も行い、事業者専用のマーケットプレイスを開発するサービスも進めていきます。